K's Station

「ご当地萌えキャラマスター」Komaの、愛と笑いのドタバタブログ

      「旅行」カテゴリで温泉むすめや鉄道むすめなど、旅行記の一覧が見れますので、よければご覧くださいね。


地方はなぜ活性化しないのか?

ローカル線活性化に必要なもの・・・それはプロデューサー −TwitLonger(@maidtrain)

メイド喫茶と鉄道の旅がセットになったメイドトレイン。そのプロデューサーが書いた「ローカル線再生論」を見つけまして。これがなかなか面白いんですよ。僕は鉄道とアニメのハイブリッドなオタを長年やってることもあり、ローカル線や地方の活性化も興味あるんですが、成功してるところもあれば、苦戦中のところもあるようで。成功のために何が必要か、失敗してるところは何がダメなのか、実在する路線を取り上げて持論を展開してるのが上の記事です。

意識改革とプロデュース

上の記事で強く言われているのは、意識改革とプロデュース。地方の活性化と言うと、メディアへの露出や莫大な費用が必要なようにも思えますが、そんなことはないんですよね。今でこそ話題のたま駅長だって、もとは駅に住み着いた一匹のノラ猫。でも、それを他にはない街の魅力として捉え、地元の方と一緒に大事にし、新しいことを次々とやってきたからこそ今があるわけじゃないですか。元からあるものに着目し、地元の方を巻き込みながら、盛り上げていこうとする意識。ちょっとしたアイディアを形にするプロデュース能力。それはローカル線にかかわらず、地域の活性化にも忘れちゃいけないことだと思います。

実は僕も、地方の「萌えおこし」に興味のある友人から本を紹介されまして。今それを読んでるんですよ。久喜市鷲宮、長野県上田市宮城県白石市を例に、アニメやゲームを利用した地域振興について紹介されてるんですが、成功してる街にすごく印象的なのは、

  • ブームを利用していかに地元に還元するか。
  • そのために元からあるものをいかに利用し尽くすか。

この2つを常に意識して活動し続けてることなんですよ。

アニメ・マンガで地域振興

アニメ・マンガで地域振興

地元のためにできること。訪問者のためにできること。

アニメやゲームなどが話題になってから地元が気づいたのか。また最初から地元を題材に制作したのかの違いはありますが、街おこしで成功してるところは、地元が凄く協力的なんですよ。というのも地元が、本来売ってるものをアレンジすることで売り上げを伸ばし、収入をあげているからなんですね。アニメやゲームは街の主役なのではなく、街を盛り上げるための一要素。地元が潤ってこその街おこしです。そのためには、来た人にいかに喜んでもらうか、地元がどう協力できるか、そのために何が必要かを常に模索していかないといけません。

例えば白石市は、戦国BASARAで街が話題になってることを知り、地元特産品の生産事業者に向け、県庁に制作会社の人を呼んでライセンス契約セミナーを開催し、地域と製作者の窓口を明示させたそうです。タイアップだと、ライセンスがどうしてもネックになるので、その点を体系化させたのは読んでて驚きでしたね。地元のアイディアを活かすために、街がそれをサポートする仕組みがあるって、当たり前だけど凄いじゃないですか。

ローカル線で言うと、えちぜん鉄道は、女性アテンダントが地元の魅力を紹介したりしてますよね。秋田内陸縦貫鉄道も乗りましたけど、畳にテーブルに内装された車両があって、地元のアテンダントが和紙で作ったブローチにもなる箸置きを配ってたり。ちょっとしたアイディアで地元を知ってもらう仕組みがあるところって面白いので、また乗りに行きたくなりますよね。

上の記事では縦貫鉄道は批判されてますけど、僕は嫌いじゃないので、めげずにもっと話題を提供してほしいなあと、一人の鉄ちゃんとして思います。

元からあるものを徹底的に使い尽くせ!

どんな土地でも地元に根付いて生活してる人がいる限り、何か魅力はあります。街が活気づいて話題になってるところは、新たなものを作るよりも、既存のものを話題にするのが上手だと思うんですね。和歌山電鉄のたま駅長なんてその最たる例じゃないですか。萌えおこしだと、鷲宮が実に上手いですよね。既存のメニューをアニメ風にアレンジして、飲食店スタンプラリーを開催したり、まつりで使う神輿をアレンジして担ぎ手を募集したり。ちなみにスタンプラリーのために商工会の人はらき☆すた」を何度も繰り返し見直し、食べ物のあるシーンを全てチェックしたそうです。成功してるところはそこまで尽力してるんですよ。

新たなものを作るのは、お金もかかります。地元の不安もあるでしょう。それもいいかも知れませんが、地元が本来生産してる特産品や名所を活かすほうが、地元の愛着もあるし、地元への還元と言う面でもいいと思いますね。


上の記事で批判されてるところは、社長を呼んで終わり、テレビに取り上げられて終わり、と考えが短絡的で、地元への還元を深く考えてない印象がありますね。そうじゃなくて、地元がいつまでも盛り上がり、成長するにはどうするか、長期的なスタンスも必要なんですよ。そのためには、斬新なアイディアもプロデュース力も必要ですが、

地元のためになるなら、使えるもの何でも徹底的に利用し、その努力は惜しまない

そんな地元愛も欲しいなあと、上の記事や本を見て思いました。