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「ご当地萌えキャラマスター」Komaの、愛と笑いのドタバタブログ

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フリーライター&父親としての現実が垣間見える一冊 『人生って、大人になってからがやたら長い』

本屋で技術書探してた時に見つけたので買ってきました。きたみりゅうじさんの新作コミックエッセイ。

以前からきたみさんの連載や本は読んでたのですが、新作を偶然見つけ、手に取ってみたら面白かったので買いました。内容は、ライター生活を始めた時の話や、結婚し父親となった際のエピソード。さらに仕事や講演、仕事で出会った事業主や先輩ライターの話など、フリーライター生活を始めてからの体験を綴ったもの。結婚や子育ては誰もが経験することかも知れませんが、結婚も子どもも無縁の僕にとっても、知らないことの連続で面白く読めました。



特に印象的だったのは、駆け出しのフリーライター時代の話でしたね。初めての娘ができたのは、何とサラリーマンを辞めてフリーになった年。そんな無職に近い状態で父親となり、仕事に悪戦苦闘する姿は見てて心に染みました。その中でも興味深かったのが、仕事に対する対価の考え方なんですよ。

フリーになってからは、仕事要した時間と対価を考え、「時給」というものを強く意識したそうで。指名してもらうことで入る仕事の単価を上げ、さらに短時間でこなすことで実質的な時給を上げ、それを繰り返すことで黒字体質にするしかないと。結果、仕事も休憩も「これでペイできるか」という指標で考える、ということが書いてありまして。

この考え方は、きたみさんだけでなく、フリーでライターを生業とする方やイラスト描きの方も意識されてることなんでしょうね。



話は変わりますが、可愛いイラストとコラボした地元の名産品をビジネスにされてる方と、一緒にお酒を飲む機会がありまして。最近はイラスト描く人が不当に安いお金で仕事させられるという話も聞くじゃないですか。なので酒の席で聞いてみたんですよ。実際イラストレーターに仕事を頼むとお金どれくらいかかるのか。正確な答えははぐらかされましたが、やっぱり絵師さんの時給をもとに考えるそうなんですね。作品を仕上げるのに何時間かかって、その時間に対しその人の時給を考えながら決めていくと。当たり前と言えばそうですが、仕事の対価として「時給」を意識するのはすごく重要なのかなと、読んでいて思いだしました。


サラリーマンはあまりそのへん意識しなくても仕事はふってきますし、給料も定期的に払われますが、フリーで仕事されてる方はそういった意識を強く持ちながら仕事してるんだなと思うと、いろいろ考えるものがありましたね。なので、フリーでライターを目指してる方や、将来は絵で食べていきたいと思ってる方は、わりと生々しい実体験なんかも綴られてるので、面白いと思いますよ。