先入観に対する「ゆとり」
先入観やイメージ、偏見、思い込み…。多かれ少なかれ、誰もが持ってると思います。
突き詰めてみれば、根も葉もない思い込みなんてこともよくありますし、たとえ根拠があったにせよ、それで物事を判断できるわけでもない。でも、それを安易に持ち続けていると、ネガティブなイメージを増幅させてしまい、人や物事をそれだけを頼りに判断してしまう。情報のソースがネットにしろ実経験にしろ、誰かが伝える情報には偏見が当然入ってるので、先入観を持たずに判断することはできませんが、それがネガティブなイメージの時は、少しブレーキをかけられる余裕が必要だと思いますね。
偏見に対する「ゆとり」とでも言うんでしょうか。「そういうこともあるのかぁ」ぐらいに捉えられる、いい意味での寛容さ。
それもすごく大事なことなんじゃないかと。そう思ったんですよ。
ちょっとした実体験
たとえば、僕の会社の同期の女性。
普段から明るくマジメで、先輩にも後輩にも気さくに話しかけるので、職場でもちょっとした人気者なんですね。僕とは同期ということもあり、何度か仕事で一緒になったこともありますが、そこでも仕事の話から休日の話まで気兼ねなく話せる、すごくいい子なんですよ。
でもある日。用があってその人の席に向かったんですが、席を離れてたんですね。僕がそこで待っていると、キャビネットの上にバッグが置いてあるのが見えたんですよ。中身を見る気は全くなかったのですが、目立つ位置にあったので、つい見てしまったんです。
バッグの真上に置いてあった、煙草の箱を。
…あ。煙草吸う人なんだ。
その後は何事もなく用事済ませてその場を去ったんですが、何と言うか、その子に対する接し方が、少しぎこちなかったような気がするんですね。もちろん普段話してる時はそんなこと考えないのですが、しばらく経ってから、ふとそう思うことがあります。女性が煙草吸ってるからって、性格悪いわけでも遊んでるわけでもなし。その子はいつも通り明るく、仕事もマジメにこなしてるのですが、
ただ、何か嫌だなって思う自分がたまに顔をのぞかせることがあるんですよ。
思い込みにも「誤差」はある
煙草を吸う女性って、どう思いますか?
これも偏見以外の何者でもないんですが、いいイメージを持つ人って少ないと思うんですよ。僕は煙草は吸ったこともないし、今後とも吸う気は全くないので、喫煙家ってあまり好きじゃないんですね。特に女性には吸ってほしくない。男性だと、そう思う人も多いんじゃないでしょうか。
僕もその一人なんですが、嫌煙家からすると、喫煙家ってどうしても悪いイメージあるんですよ。暴力的だとか遊んでるとかケバいとか。過去に自分が会った人がそんなわけでは決してないのですが、特に女性が煙草吸うとなると、ネガティブなイメージが先行してしまうんですね。
でも、イメージに「誤差」なんていくらでもあるんです。
悪い噂ばかりを耳にしてると、その人の短所ばかりに目がいくように、どうしても自分の偏見に合うように物事を捉えてしまう。その子のことだって、本当のところどうなのかなんて、一生わからないし、知りたくもないですけど、少なくても僕の前では気さくに話ができる同期の一人なわけですし、それで僕が困ることなんて何もないんですよ。それでも普段すごくいい子なだけに、マイナスイメージが頭に思い浮かぶ時もあるけど、
ま、いっか。広い世の中、そういう子だっているさ。
と、頭を切り替えるようにしてます。
政党とか世代、はたまた人種など。十把一絡げにマイナスイメージを持ってしまうことも多いけど、そう考えてしまう時ほど、誤差や例外を認める余裕があってもいいんじゃないかな、と。リンク先の文章を読んでて思いました。