まず以下の2つのコンサートレポを見て下さい。
見終わったら2つ質問しますので、あまり深く考えずに答えて下さい。
1. 田村ゆかり「fancy baby doll」 (2006/5)
2. 田村ゆかり武道館「*Chelsea Girl*」 (2008/3)
あなたが直感的に面白いと感じたのはどちらですか?
あなたがこのコンサートの様子を他人に伝えるとしたら、どちらのレポを伝えますか?
おそらく1のほうが面白いと感じ、2のほうを伝えたいと思ったのではないでしょうか。
面白い感想と伝わりやすい情報とは違う。
同じ田村ゆかりのライブレポですが、文章から感じる雰囲気が全然違いますよね。2は主観を交えながらも、セットリストやコンサートの様子を伝えているのに対し、1はそのほとんどが主観。セットリストなど全く無く、ファンがどんなことしてたとか、自分の感じたことをストレートに書いてます。その違いの理由は、もちろん慣れなんですけどね。初めての時は、桃色に染まる会場やファンの声援に唖然としたけど、4回も行くとさすがにそれくらいでは驚かない。だからレポを書くにしても、行くにつれて主観的な感想は減り、客観的な事実が多くなる。どちらのほうがいいかは読者にお任せしますが、僕がこの2つの文から言いたいのは、
感想は面白いけど事実は伝わりにくい。情報は面白さは劣るけど事実は伝わりやすい、ということです。
面白さを捨てても、正しく伝わる情報を選ぶ時も。
カガヤクキンノハナさんの、知りたいのは、あなた自身の感想ですという記事を読みました。
この方が言ってることには僕も同感です。僕も情報の羅列よりも主観を交えた感想を読みたいと思う。でも、他人に紹介するという立場になった時には、面白さを捨てても確実に伝わる情報を選ぶんじゃないかな、とも思うんです。もし僕がニュースサイトをしていて、上にある田村ゆかりのコンサートの様子を伝えたいと思ったら、2のほうを選びます。だから「情報より自己を前面に押し出した感想で勝負するのが良い」と言われると、ちょっと首を捻ってしまうんですね。情報を全面に押したほうが、少なくても取り上げる側には喜ばれますよ。
それに、情報のみを伝えるということも、充分に面白いと思うんです。実を言うと僕もニュースサイトが好きじゃなかった時期があったんですが、サイトの管理人が集める情報というのも、充分に主観なんですよ。この人ならこういうネタを見つけるかも…なんて、その人が集める情報でその人の個性が何となくわかるような気がするんです。そう思うと、情報というのもそれだけで個性。感想だけが個性じゃない、なんて感じます。
それでも、面白さを選んでしまう僕。
と、個性よりも事実だ!ということを書いてしまいましたが、そんな僕のブログはというと、日記のほとんどが主観。アニメ見たり面白い記事を見つけても、普通の感想は書かず、時には別のアニメを意図的に盛り込み、上手くオチをつけて、読んだ人を笑わせることに楽しみを見出してる、ネット界の変化球投手。たまにはマジメなことも書きたくなりますが、基本的にそのスタンスは今後も続けたいと思ってます。
K's Station(HATENA ver.)は面白いから取り上げない。そう思われるのもアリかな、なんて思います。