K's Station

「ご当地萌えキャラマスター」Komaの、愛と笑いのドタバタブログ

      「旅行」カテゴリで温泉むすめや鉄道むすめなど、旅行記の一覧が見れますので、よければご覧くださいね。


十津川警部がアキバで活躍?

十津川警部がアキバで活躍 - ARTIFACT@ハテナ系


やーめーてー!! 十津川警部はアキバなんて行ったりする人じゃないー! カメさんはメイドカフェに行ったりする人じゃないー! そんな2時間ドラマなんて見たくないー! そのドラマに登場する山村紅葉姉さんとか…ああっ! 変なこと想像してしまったぁー!!

というわけで、この「十津川警部 アキバ戦争」。怖いもの見たさもあり、ちゃんと買って読みました。その感想なのですが。


あ゛ぁ……。


その内容は、超有名な画家がメイドカフェで18歳で急死した自分の娘にそっくりなメイドを見つけ、看病のため田舎に帰るという彼女のために、精一杯セレブな生活を楽しませてあげる途中で誘拐されてしまう、というもので、途中までは面白く読めるんですよ。アキバでのカモフラージュのために一人の刑事が抱き枕を買ったり50万円のフィギュアを経費で買ったりもしますけど、それも無駄なシーンではないので、それくらいは笑って読めるんですよ。

それも「城萌え三銃士」という、「すごい特技をもっている」3人が現れるまでの話ですけど。

エアガン、無線傍受、フィギュアと、警察からするとかなり厄介系な特技を持ち、誘拐されたメイドのコアなファンという3人が捜査線に上がってくるんですよ。彼らの見かけや口調が酷いわけではないのですが、作者がオタクにいい感情持ってないのはわかります。三銃士の一人が途中で襲撃され、その見舞いに来た二人が戦争ゲームの話で盛り上がるシーンがあるのですが。

そのシーン、物語の展開上必要ないよね?

警察が横にいるのに、バーチャルの戦争の話を嬉々としてしますか普通? しかもその話が別にストーリーに絡んでるわけでもなく、ただ単にオタクのイメージ悪くしただけ。確かにこの3人は物語のキーにはなるのですが、最後まで3人に良いイメージを持てないまま終わりました。

まあそれでも話として面白ければいいのですが、オタク3人を差し置いても濁音混じりのため息をつかざるを得ないのですよ。解決はするんですけどね。以下、完全にネタばれ含んだツッコミ。


犯人は秋葉原の老舗電器屋の若社長一味。普段からアキバの萌え化に憤慨しており、経営が悪化しているところに日本画家にちやほやされるメイドを見つけ、誘拐するんですが、この犯行理由も実に突発的だし共感できない。それはそれとしても、全編通して意味のないシーンが多いんですよ。犯人がオタク三銃士を呼び出し、襲撃しようとして逆にエアガンで撃たれるのですが、犯人は途中でオタク三銃士の存在に気づいたことも書かれてないし、だったら襲撃する理由無いですよね。犯人の一味が単に腹いせにオタクがりしたとしか思えません。しかもその傷が原因で犯行がバレてしまうというお粗末さ。それに最も不思議なのは、犯人の一味が盗聴器が仕掛けられたフィギュアを2体買うのですが、その理由も不明なままだし、そもそも犯人一味がそんなもの買う必要全くないんですよ。ただオタク三銃士と警部に自分の犯行バラしただけ。誘拐されたメイドも監禁されてたようなのですが、特にその様子が本人から語られることもなく、しかも発信機をつけたネックレスが、二回目のみのしろ金受け取り時も動き回る理由がよくわかりません。仲間4人もいてたら監禁してたらいいじゃないですか。みのしろ金受け渡しに付いてくるってことは、本当はメイドも犯人と仲良くやってたんじゃないの?と言いたくなります。

一応僕もオタク(見習い)ですし、西村京太郎ミステリーもよく読んでますが、どちらの立場で読んでも辛い。もう…どうしたらいいんでしょうね、紅葉姐さん。

十津川警部 アキバ戦争 (トクマ・ノベルズ)

十津川警部 アキバ戦争 (トクマ・ノベルズ)