最終回も終わったアニメについて紹介するのも何ですが、これはぜひブログで取り上げたくなりました。夏アニメ最大のダークホースにして最強のツッコみ満載アニメ。その名も「ファンタジスタドール」。
ストーリーは、ヒロインのうずめが特殊な能力を持つ女の子・ファンタジスタドールを呼び出せるカードで戦うという、王道と言えば実に王道。呪文も往年の某カードキャプターを思わせる感じでなかなか良さげなんですが、このアニメの特徴は何と言っても、
ピンポイントで飛び出すツッコみどころの数々。
ストーリー自体は王道なのに、何かね…いろいろおかしいんですよ。そもそもうずめが契約したドールの名前も、ささら、マドレーヌ、カティア、小明(あかり)、しめじ、と洋菓子から日本の最たるキノコまでバラエティ満載。カードを狙ってくる相手も、よくわからない理由でうずめを狙ってきますし、その他にも。
新幹線がドールの横を走り抜け、衣装がバンと開くという、まったくもって謎すぎる変身シーン。
カードを秘密裏に研究してるとされる場所が、なぜか埼玉県に実在する中核都市・川越。
ほのぼのしたシーンに流れる、BOOWYの「MARIONETTE」っぽいBGM。
「マスカレード・カレー・ウキウキ」なる、理解の範疇を超えたカード部の愛称。
「希望相互扶助委員会」なる、あまりに怪しすぎる闇の組織。
着ぐるみから突如現れる行方不明だったはずの後輩の兄。
と、まあその他いろいろ挙げるとキリがないのですが、中でも極めつけは4話。理不尽な扱いをマスターから受け続けたドールが、マスターとの契約を破棄するシーンがあるのですが、それを見たラフレシアの君(ドールの王子的存在)がこう叫ぶんですね。
「あ…あれは!」「伝説の不採用通知!」
…何やねん「伝説の不採用通知」て。
従者側が主人に向かって「不採用」と言うのも謎ですが、さらにそれが「伝説」なんですから、見てる方はワケわかりません。「アウェイキング!」「リジェクション!」とドールの呼び戻しは格好よさげなのに、契約破棄は「不採用通知」。何かもう…いろいろツッコみどころがあり過ぎて、毎回笑いながら見てましたね。
最終回は、うずめの尊敬する先輩・小町が対決組織のリーダーだったことを知り(これも王道ですね)、ドールで対決するというもの。仲間と一緒になって戦いますが、それでも小町に勝てないうずめ達。でも小町の真の目的は最愛のドールであるソネットを蘇らせること。そこでネットに散らばるソネットの記憶の断片をドールたちで回収することに。ラストは夜明け近い海辺で観覧車からソネットが復活し、めでたしめでたし。何の前触れもなく突如表れる観覧車といい、やや唐突感のある最終回でしたが、それもファンタジスタドールっぽくていいんじゃないかと思います。
というわけで、アニメは最終回を迎えましたけど、機会があればDVDなどでぜひ見てほしいですね。僕も大半をニコニコ動画の一挙放送で見たので、Blu-ray買って見直そうと思います。ギャグアニメというわけでもないし、ストーリーも少女アニメの定番なのに、突然現れるおかしな演出に見てる方は爆笑してしまうという、本当不思議なアニメですよ。
やらないかなあ…2期とか。