実は僕の趣味の一つが鉄道でして。JR全線乗車を目標に、連休は北海道から九州まで、単身でローカル線に乗りまくって写真撮るのが大好きなんですよ。同じ一人旅でも、バイクツーリングに比べるとどうしても華やかさで劣るのは否めませんが、一人旅の楽しさは僕もよくわかります。バイク乗りならともかく、そんな鉄道ファンに出会いなんてないと思ってません？
そんなことないんですよ。意外と同じ鉄道ファンがそこにいて、意気投合したりすることもあるんです。
同じローカル線でも、中にはファンの間で有名なローカル線もあって。乗ってみたら車内の大半が鉄ちゃんだったなんてこともあります。それに鉄道ファンって、みんな行動が同じなんですよ。同じように電車や駅舎の写真撮ってるし、有名な秘境駅に降りると、同じように駅名標撮ってますし。途中の駅で2時間くらい待ちができると、同じように待合室で時刻表広げて行程確認してますし。
そういう同士が同じ場所にいると、同じ鉄道ファンから話かけられることもたまにあるんですね。「いい写真撮れました？」って。別に大いに盛り上がるわけでもないし、時間だって次の電車を待つだけの間ですけど、撮った写真の話やこの先の行程など、鉄道の話をしてる時間がすごく楽しい。それに、会話がなかったとしても、同じような鉄道ファンがいるだけで、ちょっと嬉しいんですよ。
一人旅なのに、一人じゃない。
同じ趣味の人がここにはいる。そう思うと、不思議とそんなことも感じるんです。
とはいえ、鉄道ファンは基本的に単独行動。中には夫婦や友人同士でローカル線の旅を楽しむ人もいますが、それはまだまだマレなほう。僕を含め、電車乗るのも写真撮るのも常に一人なのが普通なんです。中には、一人で三脚立てて、セルフタイマーで電車と写真撮ってる風景なんてのも、たまに見かけることがあります。
そんな時、その人に「撮りましょうか？」と言えれば、いつもと違った一人旅になったかも。
一人旅をしながら、最近はそんなことをふと思います。
