今さらになりますが、見ましたよ「放課後のプレアデス」。
プレアデス星人の説明がよくわからない点はあったものの、キャラの可愛さや作画、ドライブシャフトにかけるSUBARUの本気度合い*1は言うに及ばず、すばるを通じた仲間たちとの友情やみなと君への愛情。仲間たち一人一人の成長に、自分たちなりの「生きる」という意味。ひとつひとつのエピソードが丁寧に描かれており、最後までいい話でした。最終回では、エンジンの回収が終わり、元の世界に戻るのですが、すばるは結局、親友のあおいとは別の道を歩むことになるんですね。でも、悲しい終わり方というわけではなく、新しい物語の始まりを予感させる、実にいい最終回だったと思います。
その「放課後のプレアデス」が、最近、児童書として発売されたという話を聞きまして。これは僕も読んでみたいと、本屋さんに足を運んで来ました。児童書の棚に並ぶ、少女たちの可愛いイラストに目的を忘れそうになりながらも、目的の本を見つけ、買ってさっそく読みましたよ。
- 作者: 粟生こずえ,GAINAX,鯉沼菜奈
- 出版社/メーカー: 学研教育出版
- 発売日: 2015/07/01
- メディア: 単行本
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うん。これはこれで丁寧に書かれていて良し!
小学校高学年向けの児童書ということもあり、アニメと比較すると、所々簡略化した部分はあるんですよ。それでも「放課後のプレアデス」を書く上で外してほしくないところはしっかり書かれてましたね。「星めぐりの歌」のエピソードや、中学受験がもとで距離ができてしまった親友のあおいと仲直りするシーン。ひかるの父親の作った曲のエピソードに、ひかるが月で両親の作曲した曲を聴く場面。いつきの幼少期のおてんばぶりを封印するエピソードや、土星の輪の中でカケラを大胆に捕まえにいくシーン。自動車メーカー勤務の父親がすばるにエンジン部品を説明する場面など。絶対に必要なところはちゃんと書かれていたので、アニメのシーンや声優さんの声を思い出しながら読めました。
その反面、みなと君や謎の少年の存在がちょっと薄いんですが、それは後編への期待ですね。
「1」とあることから察しが着くように、実はこの話「2.すばるとカケラの秘密」に続くんですよ。1巻は、カケラを半分回収し、みなと君がカケラを追う謎の少年と同一人物であることにすばるが気付いてしまい、すばるの前から、花を残して消えてしまうところで終わります。後編では、ななこと両親のエピソードや、みなと君とプレアデス星人の出会いなどが描かれると思いますが、そういったシーンをどう表現するのか、気になりますね。児童書なので挿絵が多いのも見てて楽しいし、ぜひ続編も読みたいです。
アニメ3話の、すばるたちが水着姿で宇宙遊泳したり、みなと君にヒップアタックかますシーンはさくっと削除されてますけどね。
そのへんは…まあ、「大きなお友達だけの秘密」ってことで。だってほら、この本を読むお子さんも、3年ぐらい経つとそういうシーンの重要性が自ずとわかってくると思いますし。